眼に映るすべてがフォトジェニック。「FUDGE Holiday Circus」に行ってきました
Web全盛の昨今、紙媒体のコンテンツは少しずつその規模を縮小しています。
80〜90年代と日本におけるカルチャーを牽引してきた「雑誌」という媒体も決して例外ではなく、かつて100万部を超える部数を誇っていたスター雑誌も20,30万部売れれば大当たり。
これにはWEBコンテンツの台頭や、選択肢が多様化したことにより、趣味嗜好が細分化されていった側面があるのでしょう。休刊・廃刊する雑誌を見るたびに、時代の移り変わりを感じてなりません。
そんな中で、ファッション誌では「リアルイベント」を通して、新たなファンの獲得と既存ファンとの結びつきを強める動きが増えつつあるように感じられます。
先日、そんな雑誌が主催するイベントへ遊びに行ってきましたので、その模様を少しだけお伝えします。
FUDGEの世界観をリアルでも
運河に面する天王洲キャナルイーストで開催されたのは雑誌FUDGEを発行する三栄書房が主催する「FUDGE Holiday Circus」。
昨年、初めて開催。今年で2回目の開催となるこのイベントは、リアルな場でFUDGEの世界観を体感できる新しい形のファッションイベントです。
ファッションはもちろん、音楽、映画といったカルチャーから雑貨、コスメにフードまで、見るもの聴くもの買えるもの全てが「FUDGE」色に染まったイベントになっています。
BOARD WALK MARCHE
開放的な屋外のボードウォークでは様々なショップが連なったマルシェを開催。こちらは無料スペースなのでどなたでも入場が可能とあり、多くの人で賑わっていました。
もともと天王洲アイルは、資材を保管する倉庫が数多く立ち並んでいたそうなのですが、今ではそれらをリノーベーションして、雰囲気を残しつつも、おしゃれな街に生まれ変わりました。
紅茶やコーヒーから手作りのコンフィチュール、天然由来のソープやキャンドルまで。FUDGEの誌面でもよく見かけるヨーロッパの休日がそこに。
途中にはFUDGEの公式物販スペースも。どうでもいいですが、スタッフさんが着用しているブラウンの羽織りめっちゃいいですね。欲しい…どこのなんだろう。
FUDGE本誌はもちろん、姉妹誌のONKULやMEN’S FUDGEなども。iPhoneケースもかわいい。
こちらは、スタッフさんいわく「わざわざイギリスで買い付けてきたアイテムなんです!」とのこと。日本ではなかなか見かけられないアイテムもたくさん。
MAGAZINE BLOC
ここからは屋内ブースに。メインとなっている「MAGAZINE BLOC」は、FUDGE、men’s FUDGE、ONKUL、kiitos.の4誌のポップアップストアが並ぶスペース。
音楽、フード、お花など様々な要素が入り乱れる独特の空間となっており、今年の開催テーマである「MIX and MUCH ごちゃまぜる!」が身をもって感じらられます。
だからとはいえ、違和感は感じられず、カテゴリは違うものどこかに統一感が感じられました。これが「FUDGE感」なのでしょうか。
POINT no.39
フロア全体は1900年代半ばに使用されていたアンティーク家具で統一され、どこか映画の世界のよう。こちらを手がけたのが「POINT no.39」。
店舗が目黒にあるそうなので、今度ぜひ足を運んでみたいと思います。
ポロライドフィルム。
実際に映写機あるので、写してみました。今はデジタルで写真を取れば、その場で確認できるし、他の人に受け渡すこそともできるので、非常に便利な時代だなぁと感じますね。
とはいえ、昨今のフィルムカメラブームのようにこうしたアナログさもまた良いものです。
ONKUL「RECORD and COFFEE」
のHMVレコード渋谷店がONKULとコラボして、特別ポップアップ! 海外買付のライナップにも定評あるこの店のイベント特別セレクションに期待が高まります。
ONKUL.のブースは、HMVれレコード渋谷店とコラボしたポップアップ。 邦楽はもちろん、海外から買い付けてきたレコードもあるということで、賑わいを見せていました。
ジャケットがどれもカッコイイ…おもわずジャケ買いしたくなりますね。
サザンオールスターズ。
最近、再ブレークを果たした荻野目洋子。
sunao coffee
「RECORD and COFFEE」と第している通り、レコードを視聴しながら美味しいコーヒーも。
ハンドドリップのコーヒースタンド「sunao coffee」さんが、出展されていました。僕も一杯いただくことに。
kiitos.「BEAUTY and TEA SALON」
こちらはkiitos.のブース。メイクアップのセレクトショップ「make up kitchen(メイクアップ キッチン)」とコラボし、プロによるメイクやスキンケア方法のレクチャーを受けられようです。
FOOD COURT
フードコートから食欲をそそる美味しい香りが。
全長20mのダイニングテーブルを来場者が囲みます。
出展店舗
八百屋「青果ミコト屋」
コーヒー専門店「Mighty steps coffee stop」
タコス専門フードトラック「good hood food」
バーガーレストラン「Burger Mania」
カレーバー「aalaap lene waala」
フィッシュ&チップス専門店「MALINS」
BRAND PASSAGE
MAGAZINE BLOC & FOOD COURTを出て、しばらく直進するともう一つ大きな会場が。こちらは主にブランドがそれぞれのブースを出展している「BRAND PASSAGE」のようです。
ANATOMICAのブース。良い感じのコートがあったので、気になりました。
こちらは古着のスペースなのでしょうか。ラックに掛けられたたくさんの服を目当てに人がごった返していました。
長蛇の列ができていたのは「PHOTO BOOTH」。“映え”の追求がすごい、これは女の子は楽しいでしょうね。
ヘアスタイリングが体験できるブースも。
スニーカーブランドVANSのブースにはインフルエンサーのkinoko氏と写真撮影ができるブースがありました。FUDGEは、誌面に日本人モデルが基本的に登場しないので、なんだか意外ですね。
kinoko氏とは、グッズのコラボなどもしているようです。
kinokoちゃんとLes chatsのコラボアクセサリーが完成 – FUDGE ONLINE
クラフト
2階に上がると、少し雰囲気が代わりクラフト感あふれる一角が。ハンドメイドなアイテムたちが軒を連ねます。
こちらでは、どうやら、アクセサリーづくりの体験ができるそう。みんな真剣になって、製作に励んでいます。
“まぁまぁ似てない”似顔絵。
うーん、確かに“まぁまぁ似てない”ですね…笑。でも、逆に味があっていいかも。
SOUND & CINEMA DECK
屋外の「SOUND & CINEMA DECK」は、その名の通り、音楽と映画が楽しめる“チルい”催し。
陽の昇る昼間は、豪華なアーティストたちによるパフォーマンスを。すっかり暗くなった夜には、対岸のビル壁を利用したプロジェクションマッピングで、映画を楽しめます。
BOARD WALK MARCHEやFOOD COURTで購入したフードたちを持ち寄って、思い思いにひとときを過ごします。
なかなかすごいのが、この距離感でミュージシャンの生演奏を聴けること。 こちらはThe Dolomites。
今回はみることができませんでしたが、帰るがけにプロジェクションマッピングが。心地よい風に吹かれながら、ゆったりと映画を楽しむ…こんな良い休日はないでしょうね。
【上映映画】
ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK –The Touring Years
ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール God Help the Girl
【出演アーティスト】
DJ サマーボーイ
Maika Loubté
tofubeats
The Dolomites
Baron&Jordon
DJ Auto
##世界観とブランドでファンとつながる
今回のイベントを通しても、編集者の方とお話をしていても、もう「紙の雑誌」という媒体をただ売り続けるだけでは厳しいのだなぁとしみじみ感じます。もちろん良さはありますけどね。
ブログやYouTubeといったWEBコンテンツが増え続ける中で、雑誌が生き残るためには、「紙」の形式にこだわりすぎず、そのブランドをどうしたら強固なものにできるのか。
そして、それをECなどの横展開につなげていけるのかが大切になってくるのかもしれません。俗に言う360度ビジネスってやつですね。
ブログもWebとはいえ、テキストメインのコンテンツなので、今後は良さを残しつつ動画や音声の分野にも挑戦していく姿勢を持ちたいですね。
イベント概要
入場料1000円(オリジナルトートバッグ付き)
イベント名 | FUDGE Holiday Circus 2018 |
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会場 | TENNOZ CANAL EAST – Warehouse TERRADA・ボードウォーク (東京都品川区東品川2-1) |
日程 | 2018年10月20日(土)12:00 ~ 20:00
21日(日)11:00 ~ 19:00 |
その他 | FUDGE Holiday Circus 2018公式サイト |