研ぎ澄まされたシンプルさに惚れて。「SITUS」の一枚革キーケース
昨今のミニマリズムの台頭により「Less is More」というワードがよく聞かれるようになりました。
直訳すると、「より少ないことはより多いこと」。少し解釈を広げると、「少ない方が豊かである」。
物質的にモノを減らすことはもちろんのこと、これはデザインの領域でよく用いられるそうで、シンプルであるほどにユーザビリティが向上し、壊れにくく、永く愛されるものになる。
特に顕著な例で言えば「CELINE」や「BURBERRY」をはじめとする海外のビッグメゾンがリブランディングの一環として、ロゴを軒並み白背景にブラックのフォントに変更したことでしょう。
’80s、’90sのファッションがどこか(良い意味で)ごちゃっとしているのならば、2010、20年代はよりシンプルなデザインが指向される時代となるのでしょうか。
新鋭の東京ブランド「SITUS」
そんなミニマリズムの考えからから生まれたプロダクトが、今回購入した東京ブランド「SITUS(サイタス)」のキーケース。
もともとはハウスメーカーで設計士を務めていた伊藤俊氏が2017年に独立し、立ち上げた2年目の新鋭ブランドです。
「本質的な個性を引き出すためのシンプルデザイン」をコンセプトにレザーや真鍮のプロダクトを複数展開。
どれもムダのない本当にシンプルなデザイン、どれでいて、どこかエッジの立つデザインが魅力。今後、要注目のブランドです。
SITUSのLeather Key Case
それでは改めて、今回購入したSITUSのLeather Key Caseを。
ブラックレザーのアイテムは、どこか無骨なイメージですが、このキーケースは長方形の一枚革を用いたスタイリッシュなデザイン。
手のひらでキュッと収まるコンパクトなサイズ。
表面の加工されていないカウレザーは、使いこむほどに味わい深く経年変化していきそう。
構造は、長方形にカットされた黒いレザーに金属の芯を通したシンプルな構造。鍵を取り付ける際はマイナスドライバーを使って、クルクルと芯を外します。
ひと手間かかりますが、モノへの愛着がより深まるひととき。簡単に外れてしまう心配もないので安心です。
芯を外し終わりました。意外と長い。
この隙間に鍵を滑り込ませて、再度芯を通します。かなり薄いデザインなので、入れても最大2、3本ほど。僕の生活では持っても2本ほどなので、こちらで十分です。
キュッと締め終えて完成。
金属の留め具を革に通すことで、鍵の先が遊ばない仕様に。ふとバッグの中で他のものを傷つけてしまう心配も不要です。
2年間使用したキークロシェット
ちなみに、以前使っていたキーケースはCreemaで購入した@winさんという作家さんのキークロシェット。
関連:栃木レザーのキーカバー/ナチュラル/クロシェット – Creema
高校時代から使用しているので、丸2年以上は使用しました。最初はナチュラルだった革の色も日に当たり、手の脂を吸っていくうちに飴色へと変化しました。
定期的に手入れをしていたので、本体はまだまだ使用できそうですが、紐の部分に痛みが見られるようになったので、そろそろ交換時かなと。
キーケースとしてだけでなく、ネックレスとしてファッションのアクセントにもなる良いアイテムでした。お疲れ様。
普遍的な美しさ
「あれもこれも」と、何事においてもついつい欲張ってしまいがちですが、時には「引く」選択をとることも重要。ご紹介したSITUSのLeather Key Caseはまさに、引き算の美学から産まれたプロダクトですね。
ミニマルでシンプルなものは、時を経ても変わらない美しさと強さを兼ね備えています。人間としてみよりシンプルに、本質的に、勝負できるようになりたいと考える今日このごろです。
木のICケースを持ち歩いています
2019年は小物を重点的に揃えています。
第一弾はHacoaの木製ICケース。コツン改札に角をぶつける感じが非常に心地よく、毎日の通学を少しだけ楽しくしてくれるアイテムです。こちらも合わせてどうぞ。
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