音の魔術師が手掛けた真のTWS。Noble Audio「FALCON2」

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こんなご時世「今年は出かける機会も減るし、音楽を聴く時間も減るのかな」そんな風に思っていたのですが、むしろ逆で常に音楽が傍にあった日々でした。時にはSpotifyのレコメンドに任せるまま聞き流してみたり、友人にオススメを聞いたりと、思い返してみれば聴くジャンルの幅も大きく広がったことを感じます。

とりわけ音楽を聞く時間が長いのは、こうしてパソコンに向かって文章を執筆しているとき。モチベーションを高め、「このアルバムを聞き終わるまでに書き終えよう」とペースを保つ役割を果たしてくれる重要な存在。

そう考えれば、自宅には高性能なスピーカーがありますが、屋外ではイヤホンを耳に着けて聴くことがほとんど。このイヤホンを見つめ直すことがより良い音楽ライフに直結すると確信し、今話題の完全ワイヤレスイヤホンを新たに1つ迎え入れました。

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Noble Audio待望の新作「FALCON2」

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もともとカスタムIEMや10万円代のイヤホンを手掛けてきたNoble Audioが満を持して発売した「FALOCON」。昨年実施したクラウドファンディングでは1,400万円以上を調達し、一躍完全ワイヤレスイヤホン市場の主役に躍り出ました。

今回購入した「FALCON2」は、そんな「FALOCON」待望の後継作。細かな部分のアップデートが行われ、今回はチューニングが変わっているそうなので、そのあたりも期待です。

音の魔術師“Wizard”が手掛ける

Falcon2 0画像:Noble

このイヤホンのチューニング手掛けているのが、オーディオロジスト(聴覚学者・聴覚専門医)のジョン・モールトン博士。Noble Audioの創設者であり、その卓越した知識と経験を生かして数々の名作を生み出してきており、オーディオファンからは音の魔術師“Wizard”の異名を持ちます。

柔らかなホワイトが基調の外観

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まずは外観から。ケースは前作から変更され、少し大きく奥行きのある形に。これによりバッテリー容量が2割ほど増え、イヤホン単体のバッテリーと合わせると約50時間の再生が可能。(イヤホン単体では約10時間の連続再生が可能)

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ややかさばる大きさではありますが、単体で十分なバッテリーがあるので、普段はケースをバッグに収納しておけばさほど気にならないでしょう。

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カラーはブラックとホワイトの2色展開。このホワイトがまた美しいのです。表記はホワイトですがややベージュが優しい色味になっており、いわゆる“ガジェット感”が和らぎます。

いつもならブラックを選ぶ私ですが、今回ばかりは思わずホワイトをチョイス。男性だけでなく、女性でも使いやすいカラーリングではないでしょうか。

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ボタン部分はブラウン系の色味となっており、この同系色の合わせも非常に好み。また、イヤホン自体がマットな質感なことも相まって、全体的に高級感があります。

そして、こんな上品な見た目に加えてIPX7相当の防水性能。少々の雨や汗なんかではびくともしないタフな仕様で、日常使いはもちろん、ジムなんかでトレーニングする時も使えます。

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再びケースの話になりますが、充電端子はUSB-C。もはや当たり前になりつつありますが、嬉しい。また、イヤホンの形状自体は前作と変更されていないので、一応充電ケース自体は共通で利用することが可能になっています。

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ちなみに今回からQi充電に対応。スマホだと部屋の中でも頻繁に持ち歩くのでQi充電の恩恵を受けにくいですが、こうしたイヤホン系であれば便利かもしれませんね。今後使ってみよう。

独特の装着感

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音質以外の部分にもフォーカスしてみましょう。構造的な特徴でいうと、前作同様ノズル部分が長めの仕様になっており、耳の奥までぎゅっと押し込んで装着するような形になります。

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遮音性が高まり、より臨場感や音の粒立ちが増しますが、この独特の装着感は好き嫌いが分かれそうが。できれば一度視聴してから、購入されるのが良いかもしれません。

クリアで伸びやかな音

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さて、最も気になるのは音質。まず言えるのはこのミドルレンジの価格帯なら間違いなくトップクラス、3万円以上のハイエンドイヤホンにも決して引けを取らないでしょう。

購入するにあたり、店頭で様々なイヤホンを視聴したのですが「FALCON2」は低音域から高音域まですべての音が、解像感高く、まっすぐ届く印象を持ちます。こもった感じは一切なく、クリアで切れの良い音、それでいて突き刺すような感じはないので、長時間のリスニングにも最適でしょう。

個人的に、音楽だけでなくラジオを聞く機会も多いので、フラットなチューニングはありがたい。こちらも聴いてみましたが、話し声を自然に表現してくれる印象で違和感はありませんでした。

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ちなみに前作と聴き比べてみると、内部のドライバーこそ変わっていないようですが、音の志向はだいぶ異なります。今作のフラットな音作りに比べ、前作「FALCON」は中低域に厚みが持たせ、聴いていて音の迫力を感じます。

個人的にですが、ある種モニターライクな今作よりも聴いていて面白みを感じるのは前作かなと。特にロックやポップスに適している印象です。好みによってはあえてこちらを選ぶのもありかもしれません。

混雑時でも安定した接続

音質以外で気になる部分といえば接続の安定性。いくら音質が良くても、プツプツと途切れてしまうようだと使い物にならないですからね。

最新のBluetooth5.2に対応したことに加え、電波強度も従来に2倍に向上し、数ある完全ワイヤレスイヤホンの中でもトップクラスの安定した接続を実現。

実際装着した状態で電車に乗ったり、混雑した街なかを歩いてみましたが途切れることは一切ありませんでした。

ヒアスルー機能は期待はずれ…?

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良かった点は上記のとおりですが、もちろん今一つな点も。それが外音取り込み(ヒアスルー)機能。AppleのAirPods Proをはじめ最近のイヤホンでよく搭載されるようになった機能ですね。

ただ、これがかなりイマイチ…。左耳のボタンを一度押すとヒアスルーモードになるのですが、聞こえてくるのは自然とは程遠い、いかにも機械的な音。正直ちょっと期待はずれ感は否めません。あくまで、おまけ程度と考えてもらえば良いでしょう。

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それと、ペアリング(接続・解除)した時に流れるアナウンス音声が爆音なのも不満点。実際ペアリングしてからじゃないと装着したくないくらいなので、こちらは早急に改善されてほしい…

と思っていたところ、先日ファームウェアアップデート2.0が公開され、こちらは随分改善されました。今後のアップデートではアプリによるEQ調整機能も使えるようになるみたいなので、楽しみに待ちたいと思います。

完全ワイヤレスイヤホン「FALCON」シリーズ専用コントローラーアプリ「Noble Sound Suite 2.0」および「FALCON2」用ファームウェア「V2.0」のご案内 – NOBLE

日常に音の彩りを

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冷静に考えてみれば、1万円代半ばの価格帯でこの音質は十分すぎるほど。実際に数十時間使っていますが、毎回音楽を鳴らす度にワクワクした気持ちになれるのは本当に素晴らしいこと。

完全ワイヤレスイヤホンが全盛となった昨今「音質」は二の次になりがちですが、「FALCON2」であれば、アーティストの作る作品と真剣に向き合うことができる気がします。もう一度ちゃんと音楽を楽しみたい、そんな方におすすめできるイヤホンです。

関連:静寂をもたらすヘッドホン

協力なノイズキャンセリング機能、モノとしての美しいデザイン、音質、携帯性、ヘッドホンに求められるすべての機能を高次元で兼ね備えた“優等生”なヘッドホン。

いつも“静寂”を傍に。SONY「WH-1000XM3」

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