30年の時を超えて蘇る。東欧スロバキアからやってきたレトロなスニーカー
すっかり落ち葉も秋色に。湿っていた空気はからっと乾き、日が落ちるも少しづつ早くなってきました。
今年は”夏らしい”ことは、あまりできませんでしたが、それでも暦は進み、ようやく本格的に秋が深まってきました。気温が下がってくると、当然、着る服たちも半袖のTシャツからシャツやニットへ衣替え。
どうしてもバリエーションが限られる夏のファッションに比べると、秋は比べ物にならないほどバリエーション豊かな服装が可能となる服好きには嬉しい季節ですね。
そんな訳で今回も新たなファッションピースを手に入れましたので、皆さんにご紹介したいと想います。
30年ぶりに復活したシューズブランド「ZDA」
それがZDA(ゼットディーエー)というブランドのスニーカー。正直メジャーとは言い難いブランドなので、なかなかセレクトショップやスニーカーショップで見かける機会は限られます。
もともとZDAは、1950年代〜80年代にかけて運営されていたスロバキア(当時はチェコスロバキア)のシューズブランド。当時は運動靴を中心に手掛け、ヨーロッパのスポーツ選手に愛用されていたそう。
その後、ブランドは休止され30年ほどの月日が経ちましたが、当時使用していた機械や足型などが残っていることが発見され、2016年に再び始動。現在もスロバキアの地で、当時の機械を用いて、一つひとつ職人の手で製造されています。
このスロバキア自体、ヨーロッパ諸国の軍用シューズ(今だとジャーマントレーナーやフレンチトレーナーが有名ですね)の生産を数多く手掛けていた国なんですね。このスニーカーを通してまた一つ知見が広がりました。
今回購入したのは「Marathon(マラソン)」というシリーズのモデル。マラソンという名前の通り、当時マラソンを走るために開発されたランニングシューズ。この形はZDAだけでなく、他のブランドでもちょくちょく見かけますね。
アッパーは、スエードレザーとメッシュの切り替え。ホワイト、ブラック、ライトグレーという無彩色の組み合わせながら、どこか華やかさを感じるルックスです。
ソールには、反発力に優れたEVAフォームを採用。レトロな見た目ながら、履き心地も損なうことはありません。
特徴的なのは、凸凹としたアウトソール。通称マランソールとも呼ばれる仕様は、細かな溝によってグリップ力も高めます。
デザインの匿名性
いわゆるadidasやNIKE、New Balanceのように分かりやすいロゴが入っている訳ではないので”スポーツ感”が薄まり、服装を選ばずに履くことできます。
その匿名性の高いデザインゆえか「それ、どこのスニーカーなんですか?」と聞かれることもしばしばで、ちょっとした話のネタにもなりますね。
肝心の履き心地ですが、土踏まずをぐっと持ち上げるアーチ形状になっており、非常に疲れにくい。足がスイスイと進んでいく感覚があります。
履きたいスニーカーがあれば、自ずとどこかへ出かけたくなるもの。購入して早々、用事もなく近所を散歩してしまいました。今年の秋は、このスニーカーとなるべく沢山出かけたいものですね。
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本当にスニーカーはいくつあっても、欲しくなりますね。まさに定番中の定番コンバースのオーススターにひとクセ加えたこちらのモデルもなかなか面白い一足です。
あの名作に“ひとクセ”加えて。「CONVERSE ALL STAR × FACETASM」